THE BACK HORN インタビュー [POWER PUSH!]
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| 今、THE BACK HORNというバンドは非常にいい状態だ。 それは今回のアルバム『THE BACK HORN』というタイトルからも感じることができるだろう。4人それぞれの音楽に対してのテンション感、モチベーション、方向性、そのすべてのバランスがとれているからこそ作用点が絞られ、いつもより何倍ものエネルギーを静かに強く放出しているように見える。細部までこだわったサウンドメイクに見え隠れする、THE BACK HORN流の絶望と希望を紡ぎながら、新しい響きがここに完成した。今回はその制作過程などを4人に訊いていく。 |
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■今までで一番普遍的な一枚になりましたね。(岡峰)
So-netMusic(以下So-net):6枚目にしてアルバムタイトルにバンド名をつけたってことで、THE BACK HORN、バンドとしての成熟期を迎えたのかな、と感じたんですが。 松田(Dr):そうですね。意気込みとか自信とかもあったんですが、作っていく段階で4人の表現や才能がまざりあって完成した一枚になりましたね。4人が自由に表現できるように、変なテーマやメッセージなどを固めずにアルバム作りを始めました。それをすることにより、一曲一曲がより濃くなりましたね。 山田(Vo):やっぱり自信あるし、いいアルバムだと思うし、4人の個性がまざりあったって感じで。タイトルはもうこれ(バンド名)しかないな。って。 菅波(G):そうですね。自由に作ったな。って感じですね。作曲とかもいろいろなやり方をしたし。曲と歌詞をもってくる場合もあったし、歌詞だけのときもあったし。歌詞っていうか、脚本ですかね。こんな場面でっていうイメージを持ってきてみんなでメロディを想像して……。作っているときから楽しかった。没頭しながら楽しんでいたって感じですね。だから曲ができすぎちゃって。抜いていくのが大変でした。情も入っちゃってるし。 岡峰(B):自信もあるし、意図してたわけじゃないですけど、今までで一番普遍的な一枚になりましたね。 So-net:これはバンドとしていいテンション感であることと関係があるのかもしれないんですが、今回のアルバムでは未来を歌った歌詞が多いなと感じたんですよね。今までのように絶望の中に希望を歌いながらも、せっぱつまった感があまりないというか。 菅波:あぁ、そうかも。 松田:そうですね。今までの歌詞の世界観は生きるか死ぬかっていうギリギリのところで生まれてくる希望とか未来ってところだったと思うんですけど、確かに今回は“生きていく”って前提のところで、こうでありたい、こうしたいという、立ち止まっている感じはしないですね。かといってむちゃくちゃ前向きで未来ばかりを目指しているってわけでもないです。けど、今まで表現でしてきたものがギリギリのところから見えるものだったので、そこを抜けたっていうか、越えたから先を表現することの説得力が出てきたってのもあると自分たちでは思いますね。 菅波:歌詞もそれぞれで書いているじゃないですか。なのにやっぱりみんな未来を欲望しているものがあがってきて、それが出てるっていうのは、目線が同じっていうか。そういうことなのかもしれないですね。 ■新しいTHE BACK HORNのイメージを出そうと思って作りましたね。(松田) So-net:12曲それぞれいろいろな色がある楽曲がそろいましたけど、今回はどれもわかりやすいアプローチでせめてますね。 松田:ですね。結局一曲一曲の世界を濃くすることがわかりやすさにつながっていくと思うんですよ。単純にメロディがキャッチーだとか歌いやすいってことだけじゃなく、その曲が表現したい世界観をどっぷり極限までつきつめていくってやり方を、今回はエンジニアの林さんとやっていきました。曲ができて仮歌詞を乗せた段階からその作業をしていったので、今まで以上に映像的な感じはすごくしますね。 菅波:わかりやすさでいったら、このアルバムになってより一層信頼、強くつながっているって感じがでてきて、何やっても大丈夫なんだって思いましたね。アレンジとかも。それはこのアルバムから強く感じましたね。 So-net:ではレコーディングでもアレンジやソロ部分の表現に対しても「あぁ、俺もそう思ってた!」的な瞬間が多かったんではないですか? 菅波:多かった、多かった! 松田:そうですね。合宿で曲を作っている段階から、もう、そうだったんで。誰かが持ってきたイメージから曲や歌詞をみんなでふくらませていって、完成させました。その方向性が大きく違ったことはあまりなかったですね。 菅波:イメージを大事にするっていう基本は今でも変わらないんですけどね。でもそれがあ・うんの呼吸で出来るようになったのはほんと最近っすね。 So-net:そうなる何かきっかけみたいなものってあったんですか? 松田:うーん、多分自分の中で俺、コレが好きだなっていうのが、4人それぞれがある程度見えてきたうえで、この曲だったらこうだなって解釈がもてるようになってきたというか。今までだったら栄純(菅波)が書いてきた歌詞に対しての俺の立ち位置みたいなのが多分あって、たとえば絶望的な歌詞が多く並んできた中では、じゃぁ俺はちょっと肩の力抜けた歌詞を書こうとかあったんですよ。でも今回は自分がこの曲でこういう表現したいなっていう思いの中で、他の人が書いた歌詞を見て、こういう考えもあるな、こういうやり方もあるなって思えるようになった。自分を強烈に出すところと、尊重するところがわかってきたってことがデカイですかね。 So-net:なるほど。じゃぁとても早い段階でアルバムの全体像が見えていた感じ? 菅波:そうですね。 山田:意識はしてなかったですけどね。結果的にバンドの向いている方向が一緒だったんですかね。 松田:ただできてたものを出すってことでなく、それぞれのエネルギーを集めて新しいTHE BACK HORNのイメージを出そうと思って作りましたね。 岡峰:毎回それぞれいいアルバムができたな。って思っているんですけど、今回は一曲一曲を録っていっているときに、いいアルバムになりそうだなって予感はものすごいありました。 So-net:ですよね。なんか4人のパワーバランスがいい一枚だなぁって感じたんですよ。 松田:そうですね。パワーバランスは俺らもそう思います。 ■「舞姫」は今のTHE BACK HORN にしか歌えない So-net:各曲のアレンジ、サウンドメイキングもすごく細かくて。浮遊感だったり絶望感や怒りだったり、すべてがわかりやすく表現されていていますよね。特に「舞姫」では途中3拍子に変わったりして。激情的ですよ。 松田:これは俺がここは絶対3拍子で! ってパっと思いついたんですよ。Aメロはある種憂いがあって美しいメロディなんですけど、サビ前のブレイクから変わるっていうのはすごい自然に思いつきました。曲の途中で拍子がかわるのって違和感を覚えるんで、あえて違和感を与えたいときにやる手法なんですけど、この曲に関しては、この拍子ありきでメロディ考えたんじゃないかぐらいに自然でしたね。ちなみにそこからまたAメロに戻るところも好きです。 So-net:本当にドラマチックで。実はこの部分、3回ともアレンジがすべて違ったりしてるのも聴きどころですね。最後はフォークロア調になっていて。哀愁好きのツボを心得ている。 菅波:ですね。俺らも哀愁好きです(笑)。 松田:ですね。拍子を変えたりアレンジをすることによって雰囲気がでましたね。こういう曲は俺らにしかできないって自信持って言えます。 So-net:「シアター」に関しては「フリージア」と一見対極にあるように見えますが、実は虚像を描くことで、リアルを浮き立たせている独特の世界感ですよね。 松田:ですね。世界では自分がまったく知らないところで戦争や飢えの問題があって、それらを体験していない自分が、それに対してあーだこーだ言うことは出来ない。でもそういう事実をひっくるめて自分は生きているんだってことを歌いたいなぁって思って。だからといってストレートに戦争反対! とかって表現するんじゃなくて、自分が体験しているレベルに落とし込んで伝えたくて。「映画を見ているときぐらいはそっとしておいてくれよ」ってそのまま受け取ってもらっても全然いいんだけど、子供のTシャツが真っ赤になっちゃったということと、戦争で血を流している子どもたちもいるということをリンクさせましたね。それが裏テーマです。映画の中でも、実際に生きている中でもフィクションだと思うことがあるし、そのすべてが入り組んでいるのが「シアター」って曲ですね。 ■怒涛のKYO-MEIツアーを経て、共に響かせる夜へと繋ぐ So-net:対バンツアー「KYO-MEI」が終了してみてどうですか? 松田:全バンド、すべてにおいて「これがやりたい」っていうのがあって、もちろん表現スタイルもバンドの構成もみんな違うんだけど、でもどのバンドも“ライブという場所で曲を演奏している”って感じがしないんですよ。思いがあって、曲を作って、ただ伝えたい、表現したいって純粋な熱い思いがそこにあって。俺らもずっとそう思って活動してきたつもりだったんですけど、改めて確認したというか、更に強くなりましたね。戒めにもなりましたし。 山田:やっぱりワンマンと違って、一本一本の勝負感が強かったですね。だからこそ戦いのダメージが大きかったときもありました。でもその痛みとかは次やるワンマンで絶対跳ね返ってくるし、どんな風に跳ね返ってくるのかなとわくわくしてます。 菅波:お客さんが2つのバンドを楽しんでくれて。本当にいいお客さんだなぁと。今まで俺らは自分のバンドのことばかり考えていましたけど、他のバンドのよさを認められるようになったというか。みんな同じ気持ちで戦っているんだなぁと思いましたね。個人的なことなんですけど、人と比べることで自分を支えていたところもあったんですよ。でもそれがいろいろなバンドとやることによって、タフになった。 岡峰:みんないいこと言ってますね(笑)。楽しかったですよ。 一同:爆笑。 松田:オメーもあるだろうよ!(笑) 思い出ばなししてどうするよ(笑)。 岡峰:みんな先に言われちゃって(笑)。いや、個人的にはいいベーシストがたくさんいるな。って感じましたね。向上心もさらに出ましたし、刺激になりました。 So-net:それを受けて、6月1日から全国ワンマンツアーが始まりますね。 松田:今回はライブをものすごく意識してアルバムを作ってないので、全然想像がつかないんですけど、リハでつめて、どういうライブの空間を作るのかを想像していますね。ライブはやってみないとわからないですからね。 山田:一番難しいんですが、気持ちよく。気持ちの部分で個人的な課題としてもう一回、歌うことを見つめ直そうかなと。いい歌ってうまいだけでなく感情だけでもなく、でもいい歌はいいじゃないですか。手段とか技法ではなく歌おうかな、と。もっと心を敏感にするってことなのかな。痛みはもうわかったからいいやとは全然思ってなくて、痛みもひきつれて歌っていきたいですね。どんなライブになるか楽しみです。 菅波:その場の空気を感じて演奏することに没頭したいですね。ここでこうして爆発しよう! って思ってても、気持ちが空回ってて、あれ? なんで俺爆発してねぇんだろ、とか思うんですよ。アタマで考えるより気持ちいい瞬間に向かっていきたいですね。 岡峰:どこで盛り上げてとか、確かにそういうことを考えていくことも大事なんですけど、それだけだと一定のレベルは越えても、それ以上はいかないし。アルバムの曲がどんな風になるのかライブをやってみないとわからないですね。 菅波:これを受けて、もっともっとエネルギッシュなライブをしていきたいですね。なにより早くアルバムを聴いてほしいっすね。 ●Text/後藤 めぐ |
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![]() THE BACK HORN(ザ バック ホーン) 1998年結成。メンバーは山田将司(Vo)、菅波栄純(G)、岡峰光舟(B)松田晋二(Dr)。2001年4月、シングル「サニー」をメジャーリリース。近年、海外進出を開始。美しく激情型のメロディと独特の世界感を持つ歌詞に惹かれるファンは多い。2007年「KYO-MEI対バンツアー」と銘打ち、24組と対バンを行ったツアーを敢行。6月よりNHKホールをはじめとするワンマンツアーが決定している。 ■オフィシャルサイト http://www.thebackhorn.com/ |
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THE BACK HORN インタビュー(So-net Music 2008-09-03 12:13)
先日自身としても初の日本武道館単独公演を成功させ、さらに自信と勢いをつけた THE BACK HORN。作品自体は公演前に制作されたものだが、この一枚を聴くとあの公演で感じたバンドの情熱が点と点が…[続く]
先日自身としても初の日本武道館単独公演を成功させ、さらに自信と勢いをつけた THE BACK HORN。作品自体は公演前に制作されたものだが、この一枚を聴くとあの公演で感じたバンドの情熱が点と点が…[続く]
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のんびりばっかりしてますね(笑)
by めぐ (2007-05-31 16:51)
世界の美しい自然を見て回りたいですね。
そして惜しげもなくカメラを使いまくるなり、詩にしてみるなり、
やってみたいなぁ。
by 青重力 (2007-06-06 01:06)
みなさんやっぱり、異国の地へ旅に出てみるのですね。
長いお休みって社会人になるとなかなか取れないので、こういうことを考えているだけでもワクワクしますよね。
by So-netMusic (2007-06-20 13:07)