つばき 2006.4.29@上野公園水上音楽堂 [LIVE REVIEW]

雨上がりの上野公園水上音楽堂。岡本奈緒子(Ds)を中心に、一色徳保(V&G)小川博永(Bs)と顔を見合わせ、音を鳴らしていく。うねりを紡いでいく。小さな音の塊は転がるように膨らんで勢いをつけて、オープニング「夢見る街」が始まった。「昔のつばきっぽくもあり今のつばきっぽくもある」と一色くんが話していた、つばきの顔とも言える代表曲。そのまま「めまい」、ここで、“イェーーーーーイ!”とひと吠えして「昨日の風」へ続く。歌い出しの、一色くんの最初の第一声にどきっとする。物語のページをめくるときにも似た、軽い興奮。それから衝撃。安定感を増したサウンドが、美メロを誇るつばきの音楽世界をタフに運んでいく。「やっぱり雨降りましたね。大事な日に限って雨が降るんです、確実に雨バンドとしての経験を積んでいってます」一色くんは話すと声がとてもセクシーだ。ステージは「雨音」そして「ループ」。深い青をイメージさせるシックなつばきサウンドに酔いしれ、「サヨナラ」のハーモニーワークにきゅっと胸がせつなくなったり。岡本さんも小川くんも、基本すごぶる律儀なくせに独特の体内リズムを内蔵したドラマー&ベーシストで、人の心のぶれ・身体の揺れみたいなものをそのまま体現しているようなところがある。だからバラエティに富んだ楽曲が並ぶステージ後半、どんなタイプの楽曲も、聴いてる方に馴染ませてしまうのだ。

ラストにはこれでもかとばかり、名曲を3つ用意していた3人。「まあ誰でもそうだと思うんだけど、夜になると考え事をしてしまう私です(笑い)でね、一人で考えてるとどんどん悩みが大きくなっているわけです。なんで、せめて気持ちだけでも傍にいるよというそういう歌です」という「花火」そして「冬の話」ラストは「今日も明日も」だ。
つばきには現実の生活に足りないもの・漠然とした夢を追いかけていく、その過程の歌がとても多い。道の途中の歌ばかり。みんながそこに自分の生き方を重ねてしまうのは自然なことだし、3人の音楽 に背中を押されたりする人が多いっていうのにも素直にうなづける。メジャーデビューして今年で2度目の春、結成から数えると丸6年。「6年やっていると楽しい事悲しいこと嬉しい事具合が悪いこといろいろあって、そんなのを切って貼って俺は歌にしてきたわけですけど、自分が胸を張って自分に正直に歌にしてきました。次の歌も、“あきらめるな”っていう単純なことを歌ってます。ぶっちゃけね、もうこんなたくさん集まってもらって歌うことはないかもしれない、けど、あきらめずに僕らはやっていきますから!」 何を言う。まだまだまだ、さぁこれから。デビューして二度目の夏がやってきます、新しい楽曲と一緒に!
(Text by Mihoko Tetsuishi)

つばきワンマンライブ2006野外編~今日も明日も~
2006.4.29@上野公園水上音楽堂
1,夢見る街
2.めまい
3.昨日の風
4.青
5.雨音
6.ループ
7.来る朝燃える未来
8.サヨナラ
9.土曜の午後
10.予定のない日曜日
11.瞬き
12.風向き
13.夢見がち
14.飽和状態
15.妄想列車
16.君のヒゲ
17.スタイル
18.花火
19.冬の話
20.今日も明日も
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